中小企業がクラウド活用で成功するポイント その5
2011.11.11 Friday
一点目ですが、このクラウドサービスに掛かっているコストは年間500万円以上でした。しかしながら、このお客様の扱っている商品の粗利率を考えると、このクラウドサービスの投資効果を出すためには、年間2億円以上の売上アップが必要となることが分かりました。
つまり、その時に利用していたクラウドサービスは、その会社の経営状況からすると、投資効果が出ない利用料金帯だったということなのです。
二点目は、他の業務のシステム連携までも考慮しておらず、この営業支援のクラウドサービスに、いくら頑張って担当者が商談状況を入力しても、受発注
システムは、全く別物のシステムで、受注の際には、再度、そのシステムにデータを手作業で登録し直さなくてはなりませんでした。ですので、多くの営業担当
者はそのクラウドサービスに意味を見出せずに、使われないシステムと化していったのでした。
三点目ですが、 最初は鳴り物入りで導入した営業支援のクラウドサービスでしたが、毎日、5-6件の商談が終わるたびに、詳細は情報を入力しなければならず、それだけで、導入当初は、従業員の残業が月に30時間以上も増える結果となってしまったのです。
また、この営業支援のクラウドサービスは、営業部門が単独で導入を決定、利用することになったのですが、実際、社内の他部門では、営業部門がこのよ
うなクラウドサービスを使っていることさえ知られておらず、他のシステムと連携は全くされておらず、営業部門自体も徐々にこのシステムを使わなくなり、多
額の利用料金だけが支払い続けられていたのです。
このような状況に対して、このお客様に対して、当社がどのようなことを行ったのかは、次の通りです。