中小企業向けITコンサルティング専門会社、日本クラウドコンピューティング株式会社代表取締役社長、中小企業経営イノベーション協議会会長を務める清水圭一のブログです。中小企業経営者向けに講演、コンサルティング、ITシステム開発を行っております。現在、『月刊総務』にてICTコラムを連載中。
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Dropboxのセキュリティ障害について説明と考察 その2 「利便性とリスク」
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    皆さん、こんにちは。
    日本クラウドコンピューティング株式会社の新井です。

    前回に引き続き、先日、発生したクラウドストレージサービスのDropboxで発生したセキュリティ障害についてお話したいと思います。


    Dropboxのセキュリティ障害の概要については、前回の記事をご覧下さい。

    今回は、こういう障害が発生すると、「こういうことが起こるからクラウドは使えない」と言い出す方がおりますが、このようなクラウドのセキュリティ障害が発生するリスクに対して、クラウドを否定するかどうか、私の考え方を述べたいと思います。

    もちろん、私のようにクラウドをビジネスにしている側の主張ですので、偏った意見であると思われるかもしれませんが、クラウドやITをビジネスにしているからこそ分かることもあります。

    しかしながら、感情論ではなく、論理的に述べたいと思いますので、「こういうことが起こるからクラウドは使えない」と切り捨てないで、読者の方々も、本当にそうなのかということを考えなから読み進めていただければと思います。

    私はクラウドサービスを利用を考える際に、次の3つのポイントがあるかと思います。


    1つ目は「利便性とリスク」です。

    多くの方は利便性ばかりに目が行き、リスクを忘れています。

    例えば、良い例が飛行機です。

    長距離の移動では飛行機は欠かせないものとなっていますが、確率的には非常に稀ですが、墜落事故に遭い、命を落とすことさせあります。

    一度、飛行機の事故が発生すると、「これだから飛行機は危ない」と言って、飛行機に乗ることを躊躇し、自動車などの移動手段に変える方も多く現れます。

    しかし、飛行機の事故から数ヶ月も経過すれば、そんなことは忘れ去られ、「これだから飛行機は危ない」と言っていた人まで、何事も無かったかのように飛行機に乗るのです。

    これは、飛行機の利便性が、飛行機事故のリスクと比べても、魅力があるからであり、そのリスクを取っても、利便性を享受したいという表れになります。

    クラウドサービスも同じことが言えます。

    つまり、利便性とリスクを考えた場合、その人にとって、リスクが利便性を上回ると思われる場合は、そのクラウドサービスを使うことを止めればいいのであって、全ての人にとってクラウドサービスは危ないということでは無いはずなのです。

    次回は、2つ目である「被害確率の誤認識」について、お話したいと思います。


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    Posted by : 日本クラウドコンピューティング(株) 清水 圭一 | クラウドコンピューティング全般 | 10:00 | - | - | - | - |
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