中小企業向けITコンサルティング専門会社、日本クラウドコンピューティング株式会社代表取締役社長、中小企業経営イノベーション協議会会長を務める清水圭一のブログです。中小企業経営者向けに講演、コンサルティング、ITシステム開発を行っております。現在、『月刊総務』にてICTコラムを連載中。
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突然、襲いかかる保守サポート費用の値上げに対抗するには?
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    「突然、襲いかかる保守サポート費用の値上げに対抗するには?」

     

    日本クラウドコンピューティング株式会社

    代表取締役社長 清水圭一

     

     

    あなたに襲いかかる保守サポート費用の値上げ

     

     パソコン本体や個人利用するソフトウェアぐらいであれば、セキュリティソフトの更新費用ぐらいで、保守サポート契約には入らないというケースも多く見受けれます。

     

    しかし、重要なICTシステムほどシステム障害時の業務影響が大きいため、多くの会社では、ハードウェア、ソフトウェアを導入後に、ベンダー、もしくは販売代理店が提供する保守サポート契約を締結し、その後、その製品を利用し続ける限り、保守サポート料金も払い続けることになります。

     

     

     しかし、毎年、同額だった保守サポート料金がある日、突然、増額された請求書が会社に届くことがあります。

     

    ベンダーや販売代理店に問い合わせても、「保守サポート契約書に書かれています」と、当然のように言われてしまいます。

     

    増額分の予算を取っていないない場合は、社内調整に奔走するなどの事態になったり、額が大きい場合などは、会社の経営計画に影響を及ぼすことすらあります。

     

     

     今回は、そうなることを未然に防ぐため、突然、襲いかかる保守サポート費用の値上げを回避する方法を、解説していきたいと思います。

     

     

    全ては購入時の契約書に曖昧に記載されている?!

     

     数年後に保守サポート費用が突然、増額されるというのは、ベンダーの暴挙ではなく、最初にハードウェア、ソフトウェアを購入した際の契約書、あるいは保守サポート契約書に記載がされていることなのです。

     

     

     しかしながら、この契約書の記載方法が巧妙で、明確に幾ら値上げされるとは書いていない場合が多いのです。

     

    「利用開始後4年目、5年目からの毎年の保守サポート契約更新時に調整金が発生する場合があります」というような記載で、曖昧に記載してあるので、見逃してしまう場合があります。

     

     

     その時点でいくら騒いでも、すでに契約書で確定していることですので、ベンダー側は、譲歩をしてくれることはほとんどありませんし、ユーザー側は他の製品に切り替えるにも新たなコストが掛かりますので、言われた通りの金額を払わざるを得ない状況になります。

     

     

     しかも、この値上げですが、その後、毎年のように値上げ料率が適用されていくものもあります。

     

    中には複利で保守サポート料金が増額されるものもあり、雪だるま式に金額が膨れ上がってしまう場合もあるのです。

     

     

     例えば、あるICTベンダーの保守サポート費用は、製品導入後の5年目からは、諸々の増額料率が適用された場合、毎年約20パーセントの値上げになり、そこから4回、年間契約を更新すると、元の金額の倍額の保守サポート料金を支払うことになっているケースもあります。

     

     

    保守サポート料金の交渉は後では手遅れ

     

     購入後、数年から上がる保守サポート費用を抑えるための唯一の方法は、最初の製品購入の契約条件交渉の際に、数年後の保守サポート料金を一定の範囲内に収める、あるいは無しにしてしまうことを含めて交渉するのです。

     

     

     この方法であれば、ベンダー側は売上金額が一番大きい製品の売上を得るために、その後の保守サポートの条件は譲歩してくれる場合があります。

     

    契約後は、ベンダー側も保守サポート費用は、確定した将来の収益としてで計上してしまうため、企業会計や売上基準を適正に遵守するためには、契約後の条件変更は出来ないという事情もあります。

     

    しかし、契約前であれば、その制約はありませんので、顧客側の条件を受け入れることが出来るケースが多いのです。

     

     

     また、多くのハードウェア、ソフトウェア製品の保守サポート料金は、その製品の購入金額にある料率を乗じた金額になる料金体系が多くあります。

     

    ですので、数年後の保守サポート料金が上がる条件を引き出すことが出来なければ、その分を製品価格から引いてもらう交渉をすれば良いのです。

     

    例え、数年後、保守サポートが値上げになったとしても、その分を見越して、最初から引いてもらっていると社内で説明すれば、社内の関係部門も納得してくれるでしょう。

     

     

    リース、レンタルの活用で支出を平準化

     

     毎年、保守サポート料金が値上げされるということが受け入れがたい会社であれば、その製品を利用する期間を5年、7年と決めて、その期間のトータルコストで製品納入ベンダーの選定を行います。

     

    そして、それを製品と保守サポートを含めてレンタルにして、月額の支払い金額を同額にしてしまう方法があります。

     

     

     通常のリース会社ですと、製品と保守サポートは別々でなければならない場合があります。

     

    しかし、ICTベンダーが提供するファイナンスサービスであれば、こういったことが出来る場合が多いですので、一度、ベンダーの営業担当者に相談してみるのも良いかと思います。

     

     

    ベンダーロックインから逃れる

     

     そもそも、このような保守サポート料金が途中から値上げされるのは、ユーザー側が、一度、ICT製品の採用を決定してしまうと、その製品からの別の製品から変更することが難しいということをベンダー側もよく知っているからなのです。

     

     

     ユーザー側がそこから離脱するには、最初の製品ベンダー選定の際に、漠然とリスク回避から大手ベンダーの製品を選ぶのではなく、自社のICTシステムの要件や重要性に応じた最適なコストの製品を選択する。

     

    そして、その製品からいつでも他の製品に変えることが出来るように、ICTシステムの柔軟性を備えた作りにしておくなどの工夫をすることが、特定のベンダーや製品に左右されない強い企業体質にすることにも繋がるのです。

    JUGEMテーマ:ビジネス

    Posted by : 日本クラウドコンピューティング(株) 清水 圭一 | ITコスト削減 | 07:00 | - | - | - | - |
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