中小企業向けITコンサルティング専門会社、日本クラウドコンピューティング株式会社代表取締役社長、中小企業経営イノベーション協議会会長を務める清水圭一のブログです。中小企業経営者向けに講演、コンサルティング、ITシステム開発を行っております。現在、『月刊総務』にてICTコラムを連載中。
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ビックデータが変える総務の戦略的な役割 その1
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    ビッグデータという言葉がICT専門誌だけでなく、一般メディアにも登場する事が多くなってきました。このビッグデータとは、具体的にはソーシャルメディアのログやツイート、株式の売買履歴、防犯カメラの画像、気象情報などから日々、生成されれている情報、企業のICTシステムから出力される情報、あるいは企業や官公庁が提供している統計などの膨大なデータの集まりのことを言います。

     

    近年、ビッグデータが注目を集めているのは、クラウドやICT技術の進歩により、大量のデータを集め、保管し、処理を行なう事が安価になってきたためです。数年前までは高額なスーパーコンピュータでないと出来なかった事が、中小規模の企業でも簡単に出来るようになってきたため、活用出来る業務が増えてきています。

     

    今回は、特に総務に関連の深いビックデータの活用例、また、ビッグデータによって、総務がより戦略的な役割に変わって行く可能性について解説していきます。

     

     

    オフィスの移転先を決める上でのビッグデータの活用
    オフィスの移転や新設を行なう場合、利便性と賃料だけで場所を決めているケースが多いのではないでしょうか。しかしながら、会社のオフィスというのは、企業にとってコスト的にも大きな比重を占めますので、従業員や外出の多い営業担当者、取引額が多い顧客事業所との移動時間、地政学的な災害のリスクなどをビッグデータを使って解析した上で検討すると、コスト削減だけでなく、業績に大きく貢献出来ることもあるのです。

     

    具体的な方法として、移転先のオフィスを決める際に、全社員がどこからどの区間に通勤や営業活動などの業務で使っているかを経理システムや交通費精算システムから抽出します。

     

    それ以外にも、従業員の生産性と勤務時間、従業員の自宅から会社までの通勤時間、行政などが公表している地域毎の災害リスクの値、犯罪発生率、交通事故の発生件数、自動車を事業活動で使う頻度の高い企業などは、自動車の走行データなども集めます。

     

    また、その会社にとって多くの利益をもたらしてくれる顧客や、人や物の行き交いが多い取引先まで含めて、様々なデータを元に分析を行ないます。

     

    その分析の結果、例えば、オフィスの所在地を東京駅から徒歩5分圏内に変えることにより、従業員の生産性が20パーセント以上向上し、年間の従業員の交通費が1億円も削減出来、優良顧客との関係性が強化され、利益率が4パーセント改善、事業所の被災リスクの最小化し、損害保険料が10パーセント削減など、具体的な数字と共に予測出来るようになるのです。

     

    ビッグデータを活用する事によって、いままでコストや利便性だけで決めていたオフィス移転の検討が、総務部門だけでなく、会社にとって戦略的で重要な意思決定に変わるのです。

     

     

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    Posted by : 日本クラウドコンピューティング(株) 清水 圭一 | ビッグデータ IoT | 03:54 | - | - | - | - |
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