中小企業向けITコンサルティング専門会社、日本クラウドコンピューティング株式会社代表取締役社長、中小企業経営イノベーション協議会会長を務める清水圭一のブログです。中小企業経営者向けに講演、コンサルティング、ITシステム開発を行っております。現在、『月刊総務』にてICTコラムを連載中。
マイナンバー対応で注目を浴びるフィジカルセキュリティの最新動向と情報セキュリティとの融合 その2
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    社員の現在位置までわかる!IDカードの最新動向

     

    多くの企業で従業員に配布しているIDカードですが、こちらも大きな進歩をしております。

     

    オフィスに入る際のカードキーの機能があるだけでなく、無線タグが内蔵されたIDカードも出てきました。

     

    この無線タグにより従業員が執務場所のどのエリアにいるかをリアルタイムで管理者が把握をすることが出来ます。

     

    この無線タグ付きのIDカードを持った従業員や来客の現在位置が表示され、さらに業務に関係のないエリアに立ち入ったりすると通報される仕組みとなっています。

     

    有価証券や現金などを扱う場所や、コンピューターのデータセンターなどセキュリティレベルが高い場所で活用が見込まれる他、危険が伴う工事現場や施設内で、もし万が一、事故が発生した場合の救出の手がかりとして利用されるケースなどが想定されています。

     

    IDカードの中には、エレベーターの管理システムと連携しているものもあり、あらかじめ設定した利用階以外で降りれないように、エレベーターの行き先ボタンの操作の制限を掛けたものや、洗浄・着替え・測定といった一定の動作をすべてIDカードに記憶して、その動作がすべて完了していない限りは、扉が開かないという食品工場や危険物取扱区域事業所向けのIDカードシステムなども登場しています。

     

    その3へ続く

     

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    Posted by : 日本クラウドコンピューティング(株) 清水 圭一 | マイナンバー | 04:10 | - | - | - | - |
    マイナンバー対応で注目を浴びるフィジカルセキュリティの最新動向と情報セキュリティとの融合 その3
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      フィジカルセキュリィティとICTの融合が究極のセキュリティ

       

      前述のフィジカルセキュイティの最新動向は、これがさらに情報セキュリティと融合した形が、究極の企業セキュリティになります。

       

      例えば、通信販売サイトの運営責任者が、誰も出社していない日曜日の早朝に出勤をして、自分がアクセス権限を持っている顧客情報が入ったデータベースにアクセスして、その後、大量にオフィスのプリンターが使われたとします。フィジカルセキュティの仕組みだけでは、その従業員は監視カメラに写っても、IDカードを使ってオフィスに入っても、よくある休日出勤であると認識され、情報セキュリティの仕組みだけであれば、アクセス権限のあるデータベースにアクセスして普通に仕事をしている。

       

      そして、オフィスのプリンターは、この従業員が沢山プリントアウトしていると把握するだけで、不正が行われているとは検知が出来ません。

       

      しかし、フィジカルセキュリティとICTを融合させれば、オフィスの監視カメラには一人の状態が映し出され、顧客情報が入ったデータベースにアクセスして、それをプリントアウトしているという一連の流れを把握出来れば、明らかに怪しい行動として検知することが可能となります。

       

      つまり、フィジカルセキュリティと情報セキュリティを融合して一気通貫で監視することにより、部分部分の監視では見えてこない不正をICTの技術により検知することが出来てしまうのです。

       

      そして、このような融合させたセキュリティシステムが、セキュリティ意識の高い企業で導入され始めています。

       

       

      過剰なセキュリティの仕組みの中で仕事をするというのは、とても息苦しいと思われる方も多いかと思います。

       

      しかし、昨今ではICTの劇的な進化により、従業員が大量の情報を簡単に取り出せるようになってしまいました。

       

      裏を返せば、従業員一人一人が、情報漏えいに対して必要以上の責務を背負っている状態になってしまっています。

       

      今回、紹介したフィジカルセキュリティと情報セキュリティを融合させたICTの高度なセキュイティの仕組みを導入することにより、企業リスクを軽減し、従業員の業務内容に応じたセキュリティに対する責務を最適化した究極のセキュリティシステムが実現出来る時代になってきているのです。

       

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      Posted by : 日本クラウドコンピューティング(株) 清水 圭一 | マイナンバー | 05:09 | - | - | - | - |
      マイナンバー対応で注目を浴びるフィジカルセキュリティの最新動向と情報セキュリティとの融合 その1
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        マイナンバー制度開始が後押しとなり、フィジカルセキュリティの見直しを検討しているところが増えています。

         

        このフィジカルセキュリティとは、企業の機器や設備、従業員などを守るものであり、鍵やIDカード、監視カメラなどもフィジカルセキュリティの一つになります。

         

        今回は、フィジカルセキュリティの最新動向と情報セキュリティとの融合による高度なセキュリティの実現方法について紹介したいと思います。

         

         

        歩いている方向まで検知している!監視カメラの最新動向


        最新の監視カメラは、単に録画をするだけではありません。監視カメラに映し出されるを24時間365日、人手を介さずに監視し続け、何か不測の事態や怪しい行動をする人がいた場合、即座に管理者に通報される仕組みが実装されているものがあります。

         

        監視カメラに映し出される画像をリアルタイムで解析を行ない、特定のエリアに人が入ってしまった場合、あるいは特定のエリア内で一定時間立ち止まってしまった場合は即座に検知をして、管理者に通報を行ないます。動いているものだけでなく、動きが止まってしまったものまでも広範囲に検知出来るというのが赤外線センサーとの大きな違いです。

         

        例えばオフィス内で金庫があるエリアや機密情報保管されているロッカー前、秘密プロジェクトが行なわれている執務室の出入り口などで、一定時間に人が立ち止まったりすると管理者へ通報を行ないます。

         

        また、倉庫や工場など広い場所で、人が決められた通行場所以外を歩いた場合や特定の方向に向かって歩き出した時に通報する機能を実装している監視カメラもあります。工場の入口での社員証チェックが甘くなる通勤時間帯に従業員に紛れて不法侵入して、途中で従業員がオフィスや工場へ向かう列から離れて、窃盗目的で資材置場などに向かう不法侵入者を発見するといった使い方も出来ます。

         

        その2に続く

         

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        Posted by : 日本クラウドコンピューティング(株) 清水 圭一 | マイナンバー | 05:09 | - | - | - | - |
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